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Coaching Plus One|コーチング プラスワン

特派員レポート 冨田就将さん

Level3のクラスの様子を受講者の目線でお伝えするクラスレポート。
今回のクラスレポートは、やはり第1回からご参加の冨田特派員です。
一旦、6000字まで書き上げたもの3000字まで削ったという!
細部までこだわって練り上げた、超力作を
良どうぞお楽しみください。

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特派員レポート_その1 レベル3の内側で起きていることを外から眺めてみると

2026年8月17日 冨田就将

 

レベル3に集まっている人は自己およびICFの倫理規定、コア・コンピテンシーに忠実であること(Authenticity)を自覚していることがひとつの特徴だと思います。理性と感情のバランスをとり、自らの文化的ルーツと他文化の要素を統合し、女性性と男性性の両方にアクセスでき、多くの問題に対して両側面から見ることができます。(註1)プロフェッショナリズムという観点からクラスの様子をご紹介したいと思います。

 

プロフェッショナルとしてのすべてのやり取りにおいて、私のプロフェッショナルとしての行動が、常に人間の尊厳とコーチングマインドセットの行動特性に沿っているかを確認する

自分の失敗談をシェアし、クラスの内外での受講者同士の相互コーチングの場で考えあい、その時の気持ちや感情を体感し、その学びを自分の実際のセッションに活かしていくという循環ができています。クライアントはクライアントの人生のエキスパートであることを支援していくと、相手に対して興味関心が増し、好奇心がわく(註2)、他者との対話によって自分の中のリソースに気づき、他者の尊厳をリスペクトする姿勢を再確認することができます。講座の内容も講師自身の学習で得られた最新の成果に基づきアップデートを続けています。(註3)

私の発言において、真実で正確である
自分の言葉に嘘がない、オーバーな表現を慎み、相槌はできるだけ避ける、言っていることがわからなかったら、素直に「もう一回いいですか?」と聞く、などをクラスの実践練習をとおして身につけていきます。正確に今自分の中に起こっていることを俯瞰しながら自己表現するというのはチャレンジングですが、それにトライしないといけないと思えるようになります。

生涯にわたって専門的な学習と個人的成長に取り組む

これまで5人がレベル3経由でMCCを取得されています。異口同音に「これは学びの通過点」と言われます。自分とはいったいどういう人間なのだろうか?という問いが死ぬまで続くように、専門的な学習や個人的な発達(成長=development, thrive)にむけての行動は続きます。「他者に向けた静かな集中状態に入ること」と「その人に今まさに起きていることに対して開かれた受容的姿勢を保つこと」、「頭で考えすぎずに、その場の感覚に基づいて応答する力を育て、適切なタイミングで適切な言葉を口にする」、「クライアントの様子の微妙な変化に対する感受性を高めること」(註4)は、クラスを通じて青木さんや猪俣さんから伝えてもらうことです。読書会(註5)や美術館訪問、円覚寺横田南嶺師の講話と対話など、レベル3卒業生で構成されるコミュニティ(スカラーズソサエティ)は、理性的なプロセスだけではなかなか到達できない、感情や視点に触れることができ、言葉や論理では届かない領域に、創造的な行為を通して触れることができる(註6)アーティスティックな場所です。

自身のクライアント、学生、ICFプロフェッショナルに対し、個人および職業における継続的成長をサポートする

自身のクライアントへのコーチングの提供に加えて レベル3卒業生はある自治体の支援を受けた障害者へのコーチングを提供する準備をしています。ICFプロフェッショナルコーチへのサポートも、ICFのMCSを取得するための非同期学習の勉強会、並行する猪俣さん提供の各種メンターコーチ養成講座、その他に参加し、これからのACC,PCCの資格取得を目指す人たちや資格更新に必要なプロセスのサポートができる準備をしています。

⑤自分のコミットメントを遂行する

MCCの資格を取得する、はレベル3に集う人たちに共通するコミットメントのひとつです。そのためにMCCの世界にある、アーティスティックなあり方、シームレスな状態とはどんなことなのか、倫理規定やコア・コンピテンシーはどんな時間や空間を描いているのか、相手を観察する、コーチングの場を観察する、コーチである自分自身を観察するとはどんなことなのか?意識と無意識が溶けたときに人はどうなるのか?(註7)これらを青木さんと猪俣さんのデモセッションを聞いたり、MCCコーチのメンタリングを受けたりしながら、一歩一歩プロセスを進んでいます。最良の芸術家たちは、技術的な熟練を、より深い表現を可能にする土台として用います。MCCへの道を歩むというコミットメントは、コーチとして技術的、知的な理解を丁寧に磨き上げ、それをより深い共感や直観を生み出すために活かしている(註8)状態になるために自分自身と交わした約束だと思います。

⑥倫理的ジレンマや問題を認識し、ICF倫理規定を遵守して対応する

人間なので、倫理に関してのみならずさまざまなジレンマを抱えて生きていると思います。そのジレンマを認識した時にどちらか一方を選ぶという二項対立的な思考から、もうひとつの選択肢がないのだろうかと探ることをクラスで繰り返し学びます。クライアントとコーチという見方から、その両者が生み出すコーチングの場への視点、コーチとしての自分自身を俯瞰して見る視点など、多元的な視点から複雑な状況やコンテクストのもとで、クライアントが望む状態に向けてパートナーとして対話をしてみるトレーニングを重ねていきます。

⑦ICFのコア・コンピテンシーに記載されているように、知識基盤を増やし、専門知識とスキルを共有する

これまでふれたように①、③、④、⑤の日常になっている学習の習慣を、レベル3の参加者は持ち合わせている上に、青木さん猪俣さんの「参加者からつねに学び続ける姿勢」におおきな影響を受けて、クラス外での自主練習活動(オンラインおよびリアル)で知識基盤を増やし、コーチングにかかわる専門知識を学びながら、メッセンジャーでのチャットをとおしてシェアし、質問しともに学びあっています。
⑧困難に直面した際にレジリエンスと自信がある

レジリエンスという言葉自体は直接にはクラスでは扱ったことはないように記憶します。しかし、かろやか、しなやか、アーティスティックとはどんなことかというディスカッションは重ねます。おおきなミスしたり、失敗したり、評価されなかった時落ち込んじゃいますよね。でも、「自分はこれ以上でもないし、これ以下でもない、あるがままの今の状態、これがありのままの今の自分」と受け止めて、かみしめてみると、余計なことやため込んでいたものがすっと消化されて身軽にる体験をみんなでシェアしました。素直に自分自身を見つめて受け入れると、ふと気持ちが楽になり自分はこれでいいのだと思えます。コーチの気持ちが楽になれると、かろやかさ、しなやかさがでてきて、クライアントは自由にのびのびと絵をかいてみようという気持ちになれます。「あるがまま」を受け入れる、これがレジリエンスにつながるのでは、と思います。

⑨コーチングに関連するすべてのビジネス取引において、敬意と透明性をもって行動する

お天道様の前で恥ずかしくない行いをする、知らないことは知らないと言う、わからないことは相談する、口がかたい、自分にとって耳に痛い話も感情を乱さずに聞く、約束を守る、取り組みをねぎらい成果を承認する、強みを把握して、相手なりの考え方や仕事のしかたを理解することなど、相手への敬意を持つこと、透明性をつくり保つことをレベル3では学び鍛えあっています。

⑩コーチングに関連するすべての仕事上のやりとりにおいて、明確かつ正確な表現をする

クライアントの使った言葉を使う、クライアントの言った言葉を使って要約する、質問を簡潔にする、ふだん使いの言葉で深い奥行とニュアンスを表現する、うそは言わない、オーバーリアクションをしない、クライアントに十分なスペースと開放されている感覚を提供する、しっかりとレシーブする、わからない時にはわからないと伝えもういちど言ってもらう、などはクラスの学びをもとに内外のすべての時間、で体験することができます。

⑪ICFおよびコーチの職業において、誠実さ、勇気、行動の一貫性、倫理的な実践、最高基準をコミットする

①から⑩の実践をとおしてICFの最高基準をめざすことにコミットして集まっている場所、それがレベル3です。

以上 

                               

註1:「心の複雑さに向き合うとはどういうことか」マーク・D・フォーマン 2026  日本能率協会マネジメントセンター 303頁

註2:「Coaching A to Z 未来を変えるコーチング」ヘスン・ムーン伊藤守監訳 2023 ディスカバー・トゥエンティワン124頁、128頁

註3;https://coachingplusone.com/level34

註4:マーク・D・フォーマン 前掲書 571頁~572頁                                         

註5:「変革的コーチング」マーシャ・レイノルズ 2023 ディスカバー・トウェンティワン

註6:マーク・D・フォーマン 前掲書 576頁

註7:https://coachingplusone.com/youtube

註8:マーク・D・フォーマン 前掲書 577頁

註9:「神戸大学ビジネススクールで教える コーチング・リーダーシップ」伊藤守・金井壽宏 2010 ダイヤモンド社